テネシー州メンフィス出身のラッパーGloRilla (グロリラ)は、2022年にリリースしたシングル「F.N.F. (Let’s Go)」が、TikTok上でのバイラルヒットにより、グラミー賞で「ベストラップパフォーマンス」部門にノミネートされました。
この成功により、彼女は全米中から注目を浴び、同年にCardi Bとのコラボシングル「Tomorrow 2」を発表しました。
この曲は自身初の全米チャートトップ10入りを果たし、さらにGloRillaはこの曲を収録したデビューEP「Anyways, Life’s Great…」(2022)を発表しています。
そして今回、彼女はメンフィスの重鎮Juicy J (ジューシー・J)が共同プロデュースを務めたシングル「Lick Or Sum」(2023)をリリースしました。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
GloRilla – Lick Or Sum (2023)
“Lick Or Sum” 楽曲情報
リリース日
2023年5月23日
レーベル
CMG The Label
Interscope Records
プロデューサー
Juicy J
Derrick Milano
元ネタ・サンプリング
Tear Da Club Up Thugs feat. Juicy J – Slob on My Knob (1999)
“Lick Or Sum” 元ネタ・サンプリング情報
Tear Da Club Up Thugs feat. Juicy J – Slob on My Knob (1999)
元ネタになったのは、ラップグループTear Da Club Up Thugsの「Slob on My Knob」(1999)です。
Tear Da Club Up Thugsは、DJ Paul、Lord Infamous、Juicy Jからなるグループで、1999年に最初で最後のアルバム「CrazyNDaLazDayz」をリリースしました。
このアルバムはR&B/Hip Hopアルバムチャートで4位にランクインし、Juicy Jはこのアルバムに収録されたこの曲について後に以下のように語っています。
この曲には2種類のビートがあったんだ。 最初のビートは、どうでもいい感じだったんだけど、みんなはそれに気づいていなかった。 だから、ビートを変えたんだ。 ある晩、クラブでこの曲をかけたんだ。 次の日曜日、機材をセットしていたら「ねぇ、Juicy、先週かけたあの曲を今日もかけるのか?」って人が集まってきた。 俺は「え?」って驚いて「あの『Slob on my knob』っていう曲のことか?」って言ったんだ。 彼らは「マジで好きだったんだぜ!」って言うんだ。 俺は「マジで?!」ってビックリしたよ。 彼らは「ぜひその曲をかけてくれよ!」って言うんだ。 だから2回目にその曲をかけたんだよ。クラブ全体が熱狂したよ!
Method Manから賞賛を受ける
2022年に急速に注目を集めたGloRillaについて、ラップグループWu-Tang ClanのメンバーであるMethod Manは次のように述べています。
実は、今の音楽はあまり聴かないんだ。 でも、今、俺の家で話題になっているのは誰だろう? 俺の家で誰がかかっているのか?Gloだよ。
Method Manは実際にGloRillaに会ったようで、彼女が当時自分のことを知らなかった述べ、それでもMethod Manは「彼女の人柄を物語っている。彼女が大好きだよ」と、GloRillaがとても親切だったと明かしています。
GloRillaはMethod Manの愛に応える形で、Instagramのストーリーで彼が誰かを知っており、彼の音楽の「大ファン」であることを投稿しました。
さらに、ニューヨークのベテランラッパーNasも自身のアルバム「King’s Disease III」でGloRillaの名前を挙げており、レジェンドラッパーからも熱い注目を浴びていることが分かります。
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