2017年にデビューミックステープ「Perfect Timing」を発表したLil Baby (リル・ベイビー)は、この年だけで4本のミックステープをリリースし、翌年にはデビューアルバム「Harder Than Ever」(2018)をリリース。
このアルバムは全米チャート3位を記録し、収録されているDrakeとのコラボ曲「Yes Indeed」はLil Babyにとって初のトップ10ヒットとなりました。
同年、Gunnaとコラボミックステープ「Drip Harder」(2018)のほか、ミックステープ「Street Gossip」を立て続けにリリースし、いずれも全米チャートでトップ5入りを果たすなど、着実にファンを増やし、2020年にはセカンドアルバム「My Turn」が自身初となる全米チャート1位を獲得。
5週連続で1位をキープしたこのアルバムは、グラミー賞で2部門にノミネートされ、2021年に発表したLil Durkとのコラボアルバム「The Voice of the Heroes」で、2作連続の全米チャート1位を獲得しています。
そんな彼が、2022年にシングル「In A Minute」をドロップ。
この曲で、彼は全米シングルチャートに100回目のエントリーを果たし、それまでJustin Bieberが持っていた同チャートの最年少記録を更新しています。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Lil Baby – In A Minute (2022)
楽曲情報
Lil Baby (リル・ベイビー)
出身地 :ジョージア州アトランタ
生年月日:1994年12月3日
ジャンル:Hip Hop
レーベル
Quality Control Music
Motown Records
プロデューサー
Kaigoinkrazy
Haze
元ネタ・サンプリング
Ellie Goulding – Don’t Say a Word (2012)
“In A Minute” 元ネタ・サンプリング
Ellie Goulding – Don’t Say a Word (2012)
元ネタになったのは、イギリス、ヘレフォード出身のシンガーEllie Goulding (エリー・ゴールディング)の「Don’t Say a Word」(2012)です。
この曲は、彼女の2枚目のアルバム「Halcyon」(2012)に収録され、アルバムはUKチャート1位を記録。
前作のアルバム「Lights」(2010)に続き、2作連続でUKチャート1位となりましたが、今作では「別れ」をテーマにした曲が多く収録されており、これについてEllie Gouldingは次のように語っています。
書いたものの多くは、当時経験していたたくさんの悲しいことがベースになっているわ。 だから、意図的に別れの曲として書いたりしたわけではないの。 でも、結果的にそういうサウンドになったのは確かだわ。 「Halcyon」がこのようなサウンドになったのは「Lights」のツアーを終えて、突然家に帰って、新しい曲を書き始めたからだと思うの。 それはとても静かで孤独で、とても奇妙な時間だったわ。 別れを経験して、すべてが変わってしまったように感じたの。 でも、今はとても良い状態だから、その時のことを思い出すのはかなり難しいわ。
また、この曲は翌年に発売されたDrakeのアルバム「Nothing Was the Same」(2013)に収録されているJAY-Zとの「Pound Cake / Paris Morton Music 2」にもサンプリングされています。
3枚目のアルバムをドロップ!
Lil Babyは、2022年10月に3枚目のアルバム「It’s Only Me」をリリースし「In A Minute」はこのアルバムのリードシングルとなりました。
このアルバムには、Future、Young Thug、Jeremih、Pooh Shiesty、Nardo Wickなどがゲスト参加し、全23曲とボリューミーな内容となりました。
曲数について、Lil Babyはこれを2枚の別々のアルバムとしてリリースすることもできたようですが、前作「My Turn」の発表から2年が経過していることへの悔しさから、1枚にまとめることにしたようです。
15曲出して、さらに7曲追加して別のアルバムを出すこともできたよ。 すぐにでも2枚のアルバムを出すことができたんだ。 でも、この2年間は何も出していないんだ。 もう3年目に入りそうだね… デラックス盤をドロップするつもりはないよ。
この機会に、元ネタとアルバムを併せて聴いてみてはいかがでしょうか。
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