90年代初頭にキャリアをスタートさせ、2000年代には「Hips Don’t Lie」「Beautiful Liar」など世界的ヒットソングを生み出し「ラテン音楽の女王」と呼ばれているShakira (シャキーラ)。
そんな彼女が、2010年に南アフリカで開催されたサッカー「FIFAワールドカップ2010」の公式テーマソングとして「Waka Waka (This Time for Africa)」(2010)をリリース。
南アフリカのバンドFreshlygroundをフィーチャーしたこの曲ですが、FIFAがShakiraを選んだことに多くの南アフリカ人が失望し、地元アーティストにその役を与えるべきと論争を巻き起こしたことでも知られています。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Shakira feat. Freshlyground – Waka Waka (This Time for Africa) (2010)
“Waka Waka (This Time for Africa)” 楽曲情報
レーベル
Epic Records
プロデューサー
John Hill
Shakira
元ネタ・サンプリング
Golden Sounds – Zamina Mina (Zangaléwa) (1986)
“Waka Waka (This Time for Africa)” 元ネタ・サンプリング情報
Golden Sounds – Zamina Mina (Zangaléwa) (1986)
元ネタになったのは、カメルーン出身のグループGolden Soundsの「Zamina Mina (Zangaléwa)」 (1986)です。
彼らは、第二次世界大戦中にメンバーのほとんどがカメルーン軍に従軍し、カメルーン大統領府警備隊の現役メンバー、Jean Paul Zé Bellaによって結成されたグループです。
1986年に発表されたこの曲は、アフリカで大ヒットし、Shakiraの母国コロンビアでは「The Military」と呼ばれ、西アフリカのDJによって持ち込まれて人気を集めました。
現在でもアフリカでは、兵士、警察官、ボーイスカウト、スポーツ選手などが、普段の訓練や集会で使用しており、特にカメルーンでは、行進曲して使用されています。
また「Waka Waka (This Time for Africa)」がリリースされた当初、一部のメディアはShakiraの盗用や盗作について非難しましたが、Golden Soundsのメンバーとマネージャーは記者会見を開き「一部の人が考えているような盗作という問題はなく、国際的な歌手が曲を再アレンジしただけだ」と語り、Shakiraのマネジメントとソニーミュージックの間で合意があったようです。
シャキーラはこの曲がきっかけでピケと交際
冒頭でも述べたように「Waka Waka (This Time for Africa)」がFIFA公式テーマソングに選ばれた際、南アフリカの人々から否定的な意見が多く、Shakira自身も「この国の最初のワールドカップを代表するのにふさわしい人物ではない」と感じ、南アフリカのアーティストにその役割を任せるべきであったと主張していました。
そんな中でリリースされたこの曲は、世界10ヵ国以上のチャートで1位を獲得し、スペイン、フランス、イタリアなどの年間シングルチャートも1位を獲得する大ヒットとなりました。
また、クリスティアーノ・ロナウドやリオネル・メッシがカメオ出演したMVは、YouTubeで33億回再生を記録し、ShakiraはこのMVの撮影中にスペインのサッカー選手ジェラール・ピケと出会い、2人の子供を授かっています。
(2022年に破局しています)
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