The Diplomats (ディプロマッツ)は、1997年に幼なじみのCam’ronとJim Jonesがニューヨークのハーレムで結成したアメリカのラップグループです。
当初はFreekey Zekeyとの3人組でしたが、1999年に同じくハーレムで育ったJuelz Santanaが加わり、Cam’ronは2001年にDiplomat Recordsを立ち上げます。
翌年、同レーベルからメンバーの多くが参加したCam’ronのサードアルバム「Come Home with Me」(2002)がリリース。
翌年に同レーベルからCam’ronの3枚目のアルバム「Come Home with Me」(2002)をリリースし、この作品ではメンバーが多数楽曲に参加。
このアルバムには「Oh Boy」「Hey Ma」などのヒットシングルが収録され、全米チャートで2位を獲得し、彼らの知名度をメインストリームに押し上げた作品になりました。
2003年にThe Diplomatsは、デビューアルバム「Diplomatic Immunity」をリリースし、R&B/Hip Hopチャート1位を獲得。
今回はこのアルバムから、名プロデューサーJust Blazeが手掛けた「I Really Mean It」をピックアップ。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
The Diplomats – I Really Mean It (2003)
楽曲情報
The Diplomats (ディプロマッツ)
結成 :1997年
ジャンル:Hip Hop
メンバー:Cam’ron, Freekey Zeekey, Jim Jones, Juelz Santana
レーベル
Roc-A-Fella Records
Def Jam Recordings
Diplomat Records
プロデューサー
Just Blaze
元ネタ・サンプリング
Major Harris – I Got Over Love (1976)
“I Really Mean It” 元ネタ・サンプリング
Major Harris – I Got Over Love (1976)
元ネタになったのは、バージニア州リッチモンド出身のシンガーMajor Harris (メイジャー・ハリス)の「I Got Over Love」(1976)です。
彼のキャリア初期はThe Nat Turner Rebellionなどのファンクソウルバンドで歌い、1970年代初期はソウルグループThe Delfonicsに所属していました。
その後1974年にAtlantic Recordsと契約を交わし、ソロキャリアをスタートさせます。
同年に発表したシングル「Love Won’t Let Me Wait」は、全米チャート5位を記録するヒットソングになりました。
「I Got Over Love」は、彼の3枚目のアルバム「Jealousy」に収録され、The Diplomatsにサンプリングされたことで注目を集め、2020年にはラッパーのG Herboもサンプリングしています。
G Herbo – Statement (2020)
終わりに
The Diplomatsのアルバムのヒットにより、メンバーのJim Jones、Juelz Santanaにとって大きな足掛かりとなり、その後のソロキャリアの成功につながりました。
また2012年には、ヒップホップメディア誌Complexが過去10年の名盤に彼らのアルバムを選出し、2000年代のシーンを象徴する1枚になったのではないでしょうか。
この機会に、元ネタと併せて聴いてみてはいかがでしょうか。
コメント