2018年に300 Entertainmentと契約し、その後発表したミックステープ「Fever」(2019)やEP「Suga」(2020)は全米チャートトップ10内にランクインしたMegan Thee Stallion (ミーガン・ジー・スタリオン)。
またCardi Bとの「WAP」(2020)では全米チャート1位に輝き、インパクトあるMVが印象的な1曲となりました。
そんな彼女のデビューアルバム「Good News」(2020)から「Work That」をピックアップ。
アメリカ南部を拠点に活動しているJuvenileを、大胆にサンプリングしたミッドテンポのこの曲を解説します。
楽曲情報
Megan Thee Stallion (ミーガン・ジー・スタリオン)
出身地 :テキサス州ヒューストン
生年月日:1995年2月15日
ジャンル:Hip Hop
レーベル
1501 Certified Entertainment
300 Entertainment
プロデューサー
Juicy J
Z3N
元ネタ・サンプリング
Juvenile – Rodeo (2006)
R. Kelly – Bump N’ Grind (Old School Mix) (1994)
Megan Thee Stallion – Work That (2020)
元ネタ・サンプリング 1
Juvenile – Rodeo (2006)
元ネタとなったのは、ルイジアナ州ニューオーリンズ出身のラッパーJuvenileの「Rodeo」(2006)です。
彼の7枚目となるアルバム 「Reality Check」に収録し、アルバムは全米チャート1位に輝いています。
またアルバムからセカンドシングルの「Get Ya Hustle On」は、2005年に甚大な被害を出したハリケーン・カトリーナでの地方政府やメディアの対応を、厳しく非難した内容で話題になりました。
市長は友達じゃなくて敵なんだよ、票を得るためだけにアイツは聖人のふりをしている Foxニュースなんてクソ食らえ!お前らの話は聞かない
実際に被害出た後の政府の対応が遅れ、当時のブッシュ大統領が悪いと答えた人が全体の40%以上にのぼり、その後ブッシュ政権の支持率も過去最低になったとか。
Juvenile – Get Ya Hustle On (2006)
元ネタ・サンプリング 2
R. Kelly – Bump N’ Grind (Old School Mix) (1994)
「Rodeo」をさらに深掘りすると、R. Kellyの「Bump N’ Grind (Old School Mix)」(1994)をサンプリングしています。
この曲は90年代の彼の代表作でもある「Bump N’ Grind」のオフィシャルRemixで、オリジナル盤は全米チャート1位を獲得。
2005年に発表されたコンピレーションアルバム「Remix City, Volume 1」に収録しています。
R. Kelly – Bump N’ Grind (1994)
終わりに
Juvenileの「Rodeo」をイントロからサンプリングすることで、どこか哀愁を感じさせるビートに仕上がりました。
またバウンスミュージック調にリメイクすることで、畳み掛ける彼女のラップと相まって疾走感が生まれた楽曲になりました。
この機会に元ネタと併せて聞いてみてはいかがでしょうか。
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