2009年に発表したシングル「Toot It And Boot It」がヒットしたことにより、メジャーレーベルと契約。
西海岸を中心に一躍注目される存在となったYG (ワイジー)。
そんな彼が2015年にミックステープ「California Livin’」をリリース。
今作は、2000年代にミックステープでオーディエンスを虜にしてきたDJ Dramaがホストを務め、スペインのプロデューサーデュオCookin’ Soulが全面プロデュース。
今回はこの中からSnoop Dogg (スヌープ・ドッグ)をサンプリングした「Driving Like I’m Loco」をピックアップ。
元ネタについて解説します。
YG, Blanco & DB Tha General – Driving Like I’m Loco (2015)
楽曲情報
YG (ワイジー)
出身地 :カリフォルニア州コンプトン
生年月日:1990年3月9日
ジャンル:Hip Hop
レーベル
Guerrilla Entertainment
プロデューサー
Cookin’ Soul
元ネタ・サンプリング
Snoop Dogg feat. Tha Dogg Pound, The D.O.C. & RBX – Serial Killa (1993)
Ohio Players – Funky Worm (1972)
“Driving Like I’m Loco” 元ネタ・サンプリング
Snoop Dogg feat. Tha Dogg Pound, The D.O.C. & RBX – Serial Killa (1993)
元ネタになったのは、西海岸Hip Hopを牽引してきたSnoop Dogg (スヌープ・ドッグ)の「Serial Killa」(1993)です。
この曲は彼のデビューアルバム「Doggystyle」に収録。
Dr. Dreのアルバム「The Chronic」(1992)で大きく注目を集めていたSnoop Doggは、リリース初週だけで80万枚以上のセールスを記録し、全米チャート1位を獲得。
また「The Chronic」同様、後に「G-Funk」として知られるジャンルを全米中に広めた作品で「West Coast Hip Hopを変えた」と言われるほど影響力のあるアルバムになりました。
しかしその過激な歌詞から、ギャングの暴力や黒人同士の犯罪を美化していると批判されることもありました。
それについてSnoop本人が次のように明かしています。
「ゲットーで育った小さな子供たちは、間違ったことに手を出しがちだ。 特にギャングになったり、ドラッグを売ったり。 俺はそんな環境を見てきたので、それを美化するつもりもないし、説教もしないよ。 それは自分で調べてもらうのではなく、彼らに伝えるんだ」
“Serial Killa” 元ネタ・サンプリング
Ohio Players – Funky Worm (1972)
さらに深堀りするとSnoop Doggの「Serial Killa」(1993)は、FunkバンドOhio Playersの「Funky Worm」(1972)をサンプリングしています。
この曲は彼らの3枚目のアルバム「Pleasure」(1972)に収録し、全米Soulチャート4位にランクイン。
シングルカットされた「Funky Worm」は全米Soulチャート1位を獲得。
これまでに250曲以上でサンプリングされたことで “大ネタ” としても知られ、Kris Krossの「Jump」(1992)やN.W.A.の「Gangsta Gangsta」(1988)などの名曲で使われています。
Kris Kross – Jump (1992)
N.W.A. – Gangsta Gangsta (1988)
終わりに
Snoop Doggのデビュー作を大胆にサンプリングしたこの曲は、日本人ラッパーANARCHYが参加したRemix発表したことにより、日本でも話題になりました。
この機会に元ネタと併せて聞いてみてはいかがでしょうか。
YG feat ANARCHY & DaBoyWay – Driving Like Im Loco (JAPAN-BKK Remix) (2015)
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