Lauryn Hill (ローリン・ヒル)は、Wyclef Jeanと共にラップグループFugeesを結成し、1996年のアルバム「The Score」でグラミー賞の「ベストラップアルバム」を受賞し、女性初の受賞者となりました。
しかし、1997年にグループは解散し、翌年にソロデビューアルバム「The Miseducation of Lauryn Hill」(1998)をリリース。
このアルバムは、発売初週に42万枚以上を売り上げ、女性アーティストの初週売り上げ記録を塗り替えて、全米チャート1位を獲得。
グラミー賞では10部門にノミネートされ、5部門を受賞し、多くの評論家が1990年代のベストアルバム、史上最高のアルバムのひとつと評価しています。
今回は、このアルバムからリードシングル「Doo Wop (That Thing)」(1998)をピックアップ。
ここでは、この曲の元ネタについて解説します。
Lauryn Hill – Doo Wop (That Thing) (1998)
楽曲情報
Lauryn Hill (ローリン・ヒル)
出身地 :ニュージャージー州サウスオレンジ
生年月日:1975年5月26日
ジャンル:R&B, Hip Hop
レーベル
Ruffhouse Records
Columbia Records
プロデューサー
Lauryn Hill
元ネタ・サンプリング
The 5th Dimension – Together Let’s Find Love (1971)
“Doo Wop (That Thing)” 元ネタ・サンプリング
The 5th Dimension – Together Let’s Find Love (1971)
元ネタになったのは、ボーカルグループThe 5th Dimension (フィフス・ディメンション)の「Together Let’s Find Love」(1971)です。
彼らは1965年にVersatiles名義でキャリアをスタートさせ、その後現在のThe 5th Dimensionに改名し、1967年から1973年にかけて全米シングルチャートで20曲のトップ40ヒットを記録。
この曲は、人気絶頂期の1971年にシングルとしてリリースされ、アダルトコンテンポラリーチャートで8位を記録し、同年に発表したアルバム「The 5th Dimension Live!」にも収録されています。
また、翌年に発表した彼らのベストアルバム「Greatest Hits on Earth」(1972)にも収められ、このアルバムは、24週間チャート入りするヒットとなりました。
リル・キムについて口を開く
Lauryn Hillの「Doo Wop (That Thing)」は、1988年のDebbie Gibsonのシングル「Foolish Beat」以来、女性1人が作曲、制作、レコーディングしたシングルとして全米チャートで1位を獲得した作品となりました。
瞬く間に多くのオーディエンスから注目を集めた彼女は、同時期にフィメールラッパーの代表格であったLil Kimについて口を開き「彼女たちの考え方をディスってるの」と明かしています。
私は彼女たちをディスっているのではなく、彼女たちの考え方をディスってるの。 私はキムのような女の子を幼少期から知っていて、ある年齢では私もそうだったかもしれないけれど、その考え方の裏には大きな自尊心の欠如があるのよ。 私は14歳のとき、男が私に口笛を吹かないなら、それは私が可愛くないということだと思っていたの。 でも、それを乗り越えて成熟するか「お尻を見せなきゃ、だってそれだけで美しいと思えるんだもの」という概念にとらわれるか、どちらかだと思うわ。 セックスはクールだけど、ストーリーの一部でしかないの。
この機会に、元ネタと併せて聴いてみてはいかがでしょうか。
コメント